ダイビングショップのホームページでよく見かける「少人数制」という言葉。
でも、実際には何人までが少人数なのでしょうか?
- ガイド1人にゲスト3人
- ガイド1人にゲスト6人
- ガイド1人にゲスト8人
- アシスタントを含めてスタッフ2人にゲスト10人
どのショップも「少人数制」と表現する可能性がありますが、実際の人数比によって、水中で受けられるサポートや進むペースは変わります。
この記事では、ガイド1人にゲスト3人のチームと、ガイド1人にゲスト8人のチームでは何が違うのかを、初心者の方にも分かりやすく比較します。

「参加者が少ない」より「ガイド1人が何人を見るか」が大切
少人数制を確認するときは、ツアー全体の参加人数だけを見ても、実際の水中チームは分かりません。
たとえば、同じボートに12人乗っていても、ガイド4人で3人ずつのチームに分かれるなら、水中では「1対3」です。
反対に、ツアー全体が8人でも、ガイド1人が全員を担当するなら、水中では「1対8」になります。
確認したいのは、次の人数です。
水中で、ガイド1人が最大何人のゲストを担当するのか?
「ツアーは何人ですか?」ではなく、「水中ではガイド1人につき何人ですか?」と聞くと、実際の人数比が分かりやすくなります。
ガイド1人対3人と、1人対8人の違い
同じ海況、同じ経験レベルの参加者、同じ能力のガイドという条件で比較すると、次のような違いが考えられます。
| 比較するポイント | ガイド1人:ゲスト3人 | ガイド1人:ゲスト8人 |
|---|---|---|
| 全員の位置確認 | 視界に収めやすい | チームが前後に長くなりやすい |
| 耳抜きへの対応 | 一人ずつ待ちやすい | 全体を止める判断が必要になりやすい |
| 泳ぐペース | 個人に合わせやすい | グループ全体のペースになりやすい |
| 質問や相談 | 一人あたりの時間を取りやすい | 個別に話せる時間が短くなりやすい |
| 水中での距離 | ガイドの近くにまとまりやすい | 後方の人との距離が広がりやすい |
| 初心者へのフォロー | 変化に気づきやすい | 経験差があると対応が難しくなりやすい |
| 向いている人 | 初心者、ブランク、不安がある人 | 経験が近く、安定して潜れるグループ |
これは「1対3なら絶対に安全」「1対8なら危険」という意味ではありません。
実際の安全性や快適さは、海況、透明度、参加者の経験、ガイドの能力、ポイントの難易度、アシスタントの役割などによって変わります。
ただし、ガイドが担当する人数が少ないほど、一人ひとりの状態に気づき、ペースを調整する余裕を持ちやすいとはいえます。
違いが出やすい場面① 耳抜きに時間がかかったとき
初心者が不安を感じやすい場面のひとつが、潜降時の耳抜きです。
3人のチームで1人の耳抜きに時間がかかった場合、ガイドはその人の近くで様子を確認しながら、ほかの2人の位置も把握しやすくなります。
8人のチームでは、前方の人がすでに潜降し、後方では耳抜きに時間がかかっているなど、チームが上下に広がることがあります。
人数が多くなるほど、ガイドには「耳抜きに時間がかかっている人を見ること」と「ほかの参加者をまとめること」の両方が求められます。
耳抜きに不安がある方は、人数上限だけでなく、ゆっくり潜降してもらえるかも確認しておきましょう。
違いが出やすい場面② 泳ぐ速さが違うとき
ダイビングでは、参加者によって泳ぐ速さが違います。
- フィンキックが速い人
- 写真を撮りながらゆっくり進みたい人
- 流れの中を進むことに慣れていない人
- 呼吸が落ち着くまで時間が必要な人
3人のチームなら、それぞれの位置や呼吸の様子を確認しながら、進む速さを調整しやすくなります。
8人のチームでは、先頭と最後尾の距離が広がりやすく、全員が同じペースで進むのが難しくなることがあります。
特に初心者は、「みんなについていかなければ」と焦ることで、呼吸が速くなったり、周囲を見る余裕がなくなったりする場合があります。
違いが出やすい場面③ 誰かが止まったとき
マスクに水が入った、耳に違和感がある、器材が気になる、生き物を見つけた――。
水中では、誰かが一度止まる場面がよくあります。
人数が少ないチームなら、ガイドが止まった人を確認しながら、ほかの参加者にも待つよう伝えやすくなります。
人数が多いチームでは、前方の人が進み続け、後方の人が止まっていることもあります。
透明度が低い海や流れがあるポイントでは、人数による違いがさらに出やすくなります。
では、1対8のダイビングはよくないの?
1対8だから、必ずよくないということではありません。
たとえば、次のような条件がそろっていれば、大きめのチームでもスムーズに潜れる場合があります。
- 全員が経験豊富
- スキルや泳ぐ速度が近い
- 透明度がよく、流れが弱い
- 地形が分かりやすい
- バディ同士で安定して潜れる
- ガイドとは別に、役割が明確なアシスタントがいる
一方で、初心者、ブランクダイバー、耳抜きに不安がある人、海に怖さを感じている人が混ざる場合は、同じ人数でも状況が変わります。
重要なのは、「何人なら絶対に大丈夫」と決めることではなく、参加者と海の条件に合った人数になっているかです。
初心者は何人くらいのチームを選べばいい?
初心者の場合は、ガイド1人に対する人数が少なく、必要なときに止まってもらえるチームを選ぶと安心しやすくなります。
特に次のような方は、予約前に人数比を確認しておきましょう。
- 初めての体験ダイビング
- Cカード取得後、経験本数が少ない
- 数年のブランクがある
- 耳抜きに不安がある
- 泳ぐことが苦手
- 海や深い場所が怖い
- 海外ダイビングが初めて
- 写真を撮りながらゆっくり潜りたい
人数だけでなく、「初心者と経験者を同じチームにするか」「ペースが違う場合はチームを分けるか」も確認すると、より実際のツアーをイメージできます。
ダイビングショップに確認したい6つの質問
「少人数制」と書かれているショップを比較するときは、次の質問が役立ちます。
- 水中では、ガイド1人につき最大何人ですか?
- 初心者と経験者は同じチームですか?
- 経験や希望するペースでチームを分けますか?
- 耳抜きに時間がかかった場合、待ってもらえますか?
- アシスタントは水中でゲストを担当できますか?
- マンツーマンや、さらに少ない人数での対応は可能ですか?
回答が具体的であれば、自分に合ったツアーか判断しやすくなります。
「少人数制」という言葉だけで決めないこと
少人数制ダイビングを選ぶときは、広告に書かれている言葉だけでなく、実際の人数比を確認することが大切です。
見るべきポイントは、ツアー全体の参加人数ではありません。
ガイド1人が、水中で何人のゲストを担当するのか。
同じ「少人数制」でも、1対3と1対8では、見守りやすさ、進むペース、質問できる時間、個別対応のしやすさが変わります。
自分がどのくらいサポートを必要としているかを考え、安心して参加できる人数のショップを選びましょう。
関連記事
人数だけでなく、「分からない」「怖い」と伝えられる雰囲気も重要です。詳しくは、少人数ダイビングで質問しやすくなる理由|心理的安全性とはをご覧ください。
実際に準備や耳抜きに時間がかかった場合の対応を知りたい方は、少人数ツアーで準備・耳抜き・潜降に時間がかかった場合の対応をご覧ください。
「自分だけ遅れたら迷惑かもしれない」と感じていたお客様が、実際にどのように海へ慣れていったのかは、「迷惑をかけそう」という不安が笑顔に変わった体験談をご覧ください。
くらげ村の人数基準

くらげ村では、通常ポイントのダイビングはガイド1名につきゲスト最大3名、中・上級者向けポイントは最大2名を基準にしています。
体験ダイビング、シュノーケリング、マンツーマン対応を含む詳しい人数基準とチーム分けについては、公式ルールのページをご覧ください。
初心者の方、ブランクがある方、耳抜きや泳力に不安がある方は、ご予約時にそのままお伝えください。
「自分の場合は何人で潜りますか?」という質問だけでも大丈夫です。
よくあるご質問
少人数制ダイビングとは何人までですか?
「少人数制」に統一された人数があるわけではなく、ショップやツアーによって異なります。ツアー全体の人数ではなく、水中でガイド1人が担当する最大人数を確認しましょう。
1対3なら必ず安全ですか?
人数が少ないだけで安全が保証されるわけではありません。海況、ポイント、参加者の経験、器材、ガイドの判断なども重要です。ただし、担当人数が少ないほど、個別の状態を確認しやすくなります。
ガイド1人に8人でも問題ありませんか?
経験の近いダイバーがそろい、穏やかな海況で、適切なチーム管理が行われていれば、スムーズに潜れる場合もあります。不安がある方は、初心者への対応方法やチーム分けについて事前に確認してください。
アシスタントがいれば2人のガイドと考えてよいですか?
アシスタントの資格、経験、役割によって異なります。人数だけで判断せず、誰がチームを担当し、トラブル時にどのようにサポートするのかを確認しましょう。
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