ダイビングで健康に!

海に潜るシュノーケラーのシルエット

健康に効果的!ダイエットにもなる!ダイビング・シュノーケリングは体にとっても良い!なぜ?

それはダイビング中に起きている

説明をする女性インストラクター

ダイビングやシュノーケリングの前のワクワクドキドキの緊張感。水中での水温や浮遊感。美しいサンゴや綺麗な魚たちを見ることによる感動。浮上後の疲労と爽快感。
陸上の活動とは大きく異なるダイビングやシュノーケリングは、私達の身体にとても良い影響を与えてくれているのですよ。
そのの効果について、元ジムトレーナー、スイミングインストラクターのKANAがわかりやすくご説明致します。

高いカロリー消費

ダイビングやシュノーケリングが終わったら、とってもお腹が空いてません?
海から上がった後のご飯美味しいよね~。
ビールに至っては、最高の味!

まずはこれ↓を見てみて下さい。

カロリー消費表
食と健康の総合サポートイートスマート より参照

男性(30歳/175cm・65kg)、女性(30歳/160cm・50kg)の方が、それぞれの活動を1時間行った時の消費カロリーを、好きな項目を集めて表にしてみました。
1ダイブ60分間潜ると、ご飯一膳分250kcalは余裕で消費してるんですよ~。
激しく動くエアロビクスよりも!
あんなにゆっくりとした動きのように見えるのに、どうしてでしょうね?

大きなサンゴの根をバックにこっちに泳いでくるダイバー

ざっくり言うと、水圧のかかる水中での全身の有酸素運動と、特に脂肪を多く燃焼する脚の筋肉を常時使っていること。
そして、規則正しい深い呼吸などが私達の基礎代謝を上げていることが、高いエネルギー消費となってます。
ダイビングが見た目の動き以上に多くのエネルギーを使うのは、この基礎代謝によるものが大きいのです。

基礎代謝

1日何をしていなくても、生命維持のため必要なエネルギーのことです。呼吸や心拍、内臓の動きなどにつかうエネルギー。1日で消費されるカロリーの70%が使われてます。これ大事!

これ、上手く付き合う事でダイエット効果も上がりますね~。

水圧と基礎代謝UP!

上記で述べた基礎代謝

「1日何をしていなくても、生命維持のため必要なエネルギーのことです。呼吸や心拍、内臓の動きなどに使うエネルギー。1日で消費されるカロリーの70%が使われてます。」

これを踏まえると、つまり、基礎代謝が上がると、運動をしていなくても勝手にどんどん消費されるカロリーが増えるのです!
太りにくい体ってことですね。

砂地の生物を探すダイバーたち

これがどうダイビングやシュノーケリングと繋がるのかな?
ダイビングは他のスポーツと比べて、代謝率は2~3倍あると言われてます。
それは、「水圧」の影響です。

シュノーケリングは潜らないと水圧の影響を受ける事は出来ませんが、ダイバーの方は学科講習で習ったこと、覚えていますか~。
水深10mでダイバーの体にかかる圧力は?
水深20mでダイバーの体にかかる圧力は?

陸上で私達の身体には1気圧の圧力がかかってます。
水深10m毎にプラス1気圧かかるので、体には2気圧かかってます。
水深20mだと、3気圧がかかることになります。

ダイビングは終始フィンキックで脚を使います。
その脚にも、陸上での何倍もの水圧が掛かり圧迫されていますが、これが身体の血流のいいポンプ役を果たしてくれて、全身の血流をよくすると共に、リンパ液の流れも良くしてくれるのです。
それによって、むくみや冷えの改善や、新陳代謝を助けてくれます。

また、リンパ液の流れがよくなる為、リンパの大きな役割、
・体内の老廃物の回収と運搬
・細菌や異物が体内に入らないようにする免疫機能
が、向上するのです。
シュノーケリングでもフィンキックするので、通常の効果は得る事が出来そうです。

余談ですが、陸上では、この圧迫(コンプレッション)効果を使って筋肉をサポートし、運動機能を支援する「コンプレッションウエア」なるものがありますね。
詳しくは、リンク先をご覧下さいませ。

そして、もう一つ。

ス~、ボコボコボコ。
ス~、ボコボコボコ。

水中では決して意識せずには居られない水中での呼吸。
深くゆっくりとした呼吸。
意識しすぎて、「呼吸が難しい~!」って思ったことのある人も多いと思います。

この水中での呼吸もまた、水圧の影響を大きく受けてます。
水中では水圧がかかり、肺の容積は小さくなってます。
でも、私達は必要量を得るために、深く大きな呼吸をするようになります。

この深い呼吸をするために、肋間筋や横隔膜などの呼吸筋が、いつも以上に働くことになり、肺の細かい細胞まで酸素を送り込み、肺機能が向上するのです。
それにより、持久力が上がるとも言われています。
ここでも、多くのエネルギーが使われていて、先般の高い消費カロリーや基礎代謝アップに繋がっているのですね。

普段の生活では掛かる事のない大きな圧力が身体に掛かるダイビングでは、知らない間に色んな効果を私達に与えてくれてますね。
体、頑張ってるね!!

因みに、普段の生活で基礎代謝を上げる方法を簡単にお伝えしましょう!

  • 筋トレをして体の筋肉量を増やす
    筋肉がつく事で基礎代謝としての消費カロリーが増えて、痩せやすい体になる。
  • 食事でビタミンB群をとる。
    ビタミンB群は、エネルギー代謝を促進する潤滑油の役目をしてくれます。ビタミンB群が不足していると、糖質や脂質やたんぱく質をとってても、パワーを発揮できないのです。
  • 褐色脂肪細胞を活性化させる。
    脂肪には2種類あります。
    1 白色脂肪細胞(蓄える機能)・・・エネルギーを溜めこむ脂肪(体脂肪)。
    2 褐色脂肪細胞(燃やす機能)・・・脂肪を分解して熱を作る脂肪細胞。褐色脂肪細胞は増やす事ができないが、脂肪を活性化させることはできます。
    それは、寒冷刺激(体を冷やす)を与えることで、褐色脂肪細胞が働き、熱を作る為にエネルギーを消費します。褐色脂肪細胞は、首周辺、脊髄周辺、肩・肩甲骨周辺、脇の下の限られた場所にあるので、その部分を冷やす事で活性化されます。
    水泳や水シャワー、肩回りのストレッチが褐色脂肪細胞の活性化に効果的!

痩身効果

ダイビング中、シュノーケリング中は、知らず知らず痩身効果を得ています。

まず、何故「」は体にいいのでしょう?
海水の成分は、私達がお母さんのお腹の中にいた時の、羊水に近いと言われてます。
海に入ると本能的に、安心に包まれた母の体内を思い出すのでしょうか。全身が水中へ入るダイビングは、まさに母のお腹の中にいる感覚を呼び起こし、「安らぎ」や「癒し」を感じているはずです。

さて、ダイビングでは水中で、シュノーケリングは水面で「浮力」が働いています。
あの、フワフワとした無重力感。気持ちがいいですよね~。

中性浮力で座禅を組むダイバー

その「浮力」が、体の動きに良いアシストをしてくれているのです。
体に浮力がかかることで、普段、私達が立ったり座ったりする姿勢を保持しようする筋肉(抗重力筋)がリラックスできることになります。
筋肉がリラックスできると、血流が良くなり、凝り固まっていた筋肉が柔らかくなります。
そして、筋肉が柔らかくなると普段よりも体の動く範囲(可動域)も広がる事になり、基礎代謝が上がるのです。

大腰筋イラスト

水中では、陸上で使う筋肉は半分程度しか使われておらず、普段使っていないインナーマッスルを使ってバランスを取っています。インナーマッスル

とは、筋トレをして鍛えられる表層の筋肉ではなく、身体の深部にある比較的小さな筋肉の総称で、関節を保護し安定させる役割を担っています。
水中でリラックスできていて、普段使う筋肉が柔らかくなるほど、インナーマッスルが使われるようになります。

ダイビング・シュノーケリングで必要な筋肉は下半身です。代表的なインナーマッスル(大腰筋や腸骨筋)が鍛えれると、股関節や骨盤の動きをサポートするので、体の動きが柔軟になります。

内転筋イラスト

また、人間の筋肉の70%が下半身に集中しています。つまり、脚の運動は体で一番脂肪を燃焼することになります。
フィンキックで脚をよく使うダイビング・シュノーケリングでは、脚の大きなインナーマッスルの内転筋が鍛えれます。美脚効果に繋がりますね。

浮力があると、陸上よりも筋肉に負担を掛けずに効果的に運動ができるのです。
また、筋肉には血液を循環させる働き(筋ポンプ)があります。
インナーマッスルを鍛える事で、血流の循環をサポートして、新鮮な血液を体内の隅々へ行きわたせることにより、新陳代謝が良くなり、基礎代謝が上昇し、脂肪燃焼効果がUPされるわけです。

鍛える事の難しいインナーマッスルを、ダイビング・シュノーケリングをしている間に活用し、美脚や痩身効果に繋がっているのですね~。

心機能UPと脳の活性化

ピースサインのダイバー2人

これまで、見てきたように、ダイビングの特有の環境である、「水圧」と「浮力」が、基礎代謝を高めたり、シュノーケリングでもインナーマッスルを鍛えれたり、それによって、消費カロリーが増えたりと、私達の体に色んな効果をもたらしてくれています。

これまでの色んな効果から、体内の血流の良さは言うまでもなく、それが更に良い効果を発揮しています。

こんなお話を聞きました。
体内の血流が良くなり、心臓に多くの血液が流れ込むとことによる刺激で、「心房性ナトリウム(Na)利尿ペプチド」というホルモンが分泌されます。
これが分泌されることで、太い血管から枝分かれする抹消血管が拡張されます。
抹消血管が拡張すると血管の抵抗が小さくなるので、心臓の負担が軽くなります

この心房性ナトリウム(Na)利尿ペプチドというホルモンは、腎臓でも働いてくれてます。
名前の通り、このホルモンは利尿作用(水分の排泄を良くする)があり、体液量を減らすことで心臓への負担を軽くしてくれます

「心臓への負担を軽くする」、つまりは血圧を下げる効果があります。
ダイビング・シュノーケリングを定期的にすることで、このホルモンも定期的に分泌され、血管も健康で強くなり、高血圧の予防にもなりますね。

実際に、当サービスのゲスト様より
「私はダイビングをすると体調がよくなります。血圧も普段130くらいですが、ダイビングツアーをしている時は毎日70-120です。勿論、メンタル面でも癒されて最高です。」
というコメントも頂いております。
Hさん、ありがとうございます!

そして、海水に浸かって体を動かしたり、太陽に当たったりすること、海を眺めているだけでも、人はポジティブな精神状態へと変化をするそうです。
それは、ホルモンであるドーパミンノルアドレナリンセロトニンの分泌と関係があります。

それぞれを簡単に説明すると、

  • ドーパミン・・・「快感や多幸感を得る」、「意欲を作ったり感じたりする」、「運動調節に関連する」といった機能を担う快楽を増幅させるホルモン。「生きる意欲を作るホルモン」と言われている。
  • ノルアドレナリン・・・物事に対するやる気を高めたり、集中力や判断力を高める、長期的な記憶力を高める、ストレス耐性を強めるといった作用がある、神経を興奮させるホルモン。
  • セロトニン・・・感情や気分のコントロール、精神の安定を促すホルモン。ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用ある。
ボートの上でランチタイムのダイバーグループ

こうして、ダイビング・シュノーケリングという「非日常的な環境と活動」が脳へ「新鮮さ」という刺激となり、これらのホルモンが分泌されて脳が活性化されています。

ダイビングやシュノーケリングを通して、水圧や浮力を感じたり、綺麗なサンゴや魚をみて感動し、心も体もリラックスした状態になれるという環境と、それを共有できる仲間とのコミュニケーションもまた、脳の活性化にとてもいい影響を与えています。
いつも思いますが、海から上がった後の記念撮影、皆さん本当にいい笑顔ですよね!

「それは、ダイビング中に起きている!」と題し、項目を4つに分けて ダイビング・シュノーケリングと健康についてお話させて頂きましたが、如何でしたでしょうか。

他のスポーツにはない水圧と浮力の影響、フィンキックなどが、体に凄く良い効果がありましたね。
皆様におかれましても、是非、定期的にダイビング・シュノーケリングを続けていって下さいね!

タイトルとURLをコピーしました