ダイビング器材バリ島ダイビング&シュノーケリング

「なぜ着用禁止があるのか?」ダイビンググローブのメリット・デメリット

バリ島ダイビング&シュノーケリングサービス jellyfish(バリ島くらげ村)でございます。

今回は、ダイビンググローブについてのお話です。自然環境保全にも繋がりますので、是非お読みくださいm(__)m

ダイビンググローブのメリット・デメリット

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ダイビング器材の中でも、着用の是非が問われる“ダイビンググローブ(マリングローブ)”。大きく分けて、温かい海域ではサマーグローブという薄手のグローブ、冬場のダイビングや冷水域で使われる厚手のウインターグローブがあります。

ダイビンググローブをしてる両手を前に出してるダイバー

まず、ダイバーからの観点から ダイビンググローブのメリット・デメリットを考えてみましょう。

ダイビンググローブ着用のメリット

  • ケガ防止:
    • ダイビング中、例えば流れが強くなった時に岩やロープなどに掴まる際に手のケガをしやすいです。グローブを着用することで、指を保護し、切り傷や擦り傷を防ぎます。特に初心者ダイバーさんは、グローブを着用することで安全性を高まります。
  • 防寒効果:
    • 冬場のダイビングでは水温が低く、指が冷えやすくなります。グローブを着用することで 冷えを極力防ぎ、指の感覚を保つ事ができます。

ダイビンググローブ着用のデメリット

  • 感覚の鈍化:
    • ダイビンググローブを着用することで、指の感覚が鈍くなります。カメラや器材の操作をする上で、感覚の鈍化によりスムーズに扱えない事があります。
  • 着脱のしにくさ:
    • 水に濡れるとグローブは着脱しにくくなります。1本目の後にグローブを外す際に 指部5本が裏返しになってしまい 表に戻すのに時間が掛かったり、2本目のダイビングに行く前と後の脱着に時間が掛かります。

ダイバーからの観点からすると、怪我や寒さなどからの“保護”という観点では 着用した方が良いですが、カメラなどの操作、扱いにくさという意味では、重要視するほどではありませんが、ストレスになる方もいらっしゃいますので、少々慣れが必要となります。

なぜ「グローブ着用禁止」があるのか?

世界には、「ダイビンググローブ着用禁止」のポイント・ダイビングショップ・国があります。

バリ島では、特にダイビンググローブの着用を禁止しているポイントはなく、着用禁止のダイビングショップも聞いた事はありません。
ですが、世界のいくつかのダイビングポイントやダイビングショップ、国でいうとフィリピンでは、着用禁止とされています。

ダイビンググローブは、着用すれば怪我防止や保温という“保護”のメリットがあるので、着用した方が良いと思われがちです。水の中にいると、手の皮膚もふやけてきて 確かに怪我はしやすくなりますし、体温も奪われやすく 末端は冷えやすいです。

では、なぜ「ダイビンググローブ着用禁止」があるのでしょうか?

着用禁止の理由は、ダイバーにはメリットである“保護”が原因になります。

グローブしてれば怪我しない」という人間心理から、岩などを掴みやすくなってしまうんです。また、接触固執という“何かに触ってると安心する”という心理も働きやすくなってしまうそうです。
ですので、“中性浮力が安定しない” “水中撮影の時に体を固定させたい” 等の時に

  • 岩だけではなくサンゴを掴んで壊してしまう
  • 岩やサンゴの表面に着いた海藻やホヤを潰してしまう
  • 何かを掴む際に着底する事が多くなり、フィンでサンゴを蹴って壊しやすくなる

おわかりでしょうか?
ダイバーにとっての保護のメリットは

ダイビンググローブをしてサンゴや魚に触るダイバーの手

海洋環境保全の観点からはデメリットでしかないんです。

つまり「グローブ着用禁止」は、岩やサンゴを掴ませない為の海洋環境保全の為の規則なんです。

もちろんグローブ着用のダイバーさんの中にも、しっかり中性浮力を取り、必要なとき以外は何も触らない意識の高い方もいらっしゃいます。

しかし、我々が今まで見てきたダイバーさんの中で ダイビンググローブを常用している方は、わりとすぐに岩やサンゴを掴んでしまう方が結構目立ちました(~_~;)

こういうタイプの方の中には、ヒトデ、ナマコを触ったり、ハリセンボンなどのお魚を捕まえる方もいらっしゃったり(←ガイド然り)、中には 意識してではなく、掴む事が完全にクセになっていて、岩やサンゴ、近くにある海藻すらもイチイチ掴んでる(触ってる)方もいらっしゃいました。
触り過ぎてる方には、さすがに(やんわりと)ご注意差し上げてます。

ダイビンググローブをしてタコらしき生物を掴んでいるダイバーの手
ご自身の身の危険も!

触りグセ・掴みグセのあるまま潜り続けると、サンゴを壊したり、ホヤや海藻を潰したりするだけでなく、毒のある生物と知らずに触ってしまったり、擬態してるオニカサゴを誤って触ってしまう、なんて事があるかもしれません!

手の保護の観点から、当サービスでは特にダイビンググローブの着用は禁止しておりませんが、コチラでレンタルさせて頂く事はありません。

「よく掴んでるかも」と 心当たりのある方、グローブにいろんな色がついて汚れていたり グローブがよく破れる方は、もう一度ご自分のダイビングスタイルを見直し、出来るだけ何かを掴んだり触らずに潜れるよう意識してみて下さい。

ダイビンググローブを巡る小噺

もう20年近く前になりますか
バリ島の隣の島 ロンボク島のギリ トゥラワンガンに潜りに行った時のお話。

その時 私達が利用した現地のダイビングショップはグローブ禁止(後から知った)。
私達は元々グローブはしませんでしたので気にもしてませんでした。

ボート出発前
ダイビングボートの上でガイドと外人お客さんダイバーが
なにやら言い合いをはじめました。

ガイド「グローブは着用しないで下さい」
お客さん「コレは僕のプロテクションだから問題ない、サンゴや生物は触らない」

そんなこんなで結局ショップ側が折れて
そのお客さんは自分のプロテクションである
グローブの着用を許されました。


そのお客さんの井出達は

ダイビンググローブ着用で足むき出しのウェットスーツを着てダイビングボートに乗る白人ダイバーのイラスト
画像はイメージですが、本当にこんな感じでした

足のプロテクションにはこだわらないお方でした( *´艸`)

お後がよろしいようでm(__)m

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