バリ島ダイビング&シュノーケリング

スキューバダイビングの危険性とその対策

バリ島ダイビング&シュノーケリングサービス jellyfish(バリ島くらげ村)でございます。

結論から先に言っておきます。

スキューバダイビングは、水中という非日常の世界を楽しめる魅力的なスポーツですが、同時に危険性も伴います。水中では、気圧や温度、酸素濃度などが陸上とは異なり、人体に様々な影響を及ぼします。
また、水中では視界や聴覚も制限され、トラブルが発生したときには自力で対処することが難しい場合もあります。
そのため、スキューバダイビングを安全に楽しむためには、事前の準備や知識、技術、体調管理などが重要です。

本記事では、スキューバダイビングにおける主な危険性とその防止策、およびもし事故が起きたときの対処方法について解説します。スキューバダイビングを始める前に、ぜひ参考にしてください。

スキューバダイビングの危険性

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スキューバダイビングにおける危険性は、大きく分けて以下の4つの項目に分類できます 。

  • 気圧に関する危険性
  • 水中生物に関する危険性
  • 水中環境に関する危険性
  • 人為的な危険性

では、それぞれの項目をご説明していきますね。

気圧に関する危険性

水中では、深度が増すごとに気圧が高くなります。気圧が高くなると、空気中の窒素や酸素が血液や組織に溶け込みやすくなります。これにより、以下のような危険性が生じます。

  • 減圧症:水中で長時間高圧にさらされた後、急速に浮上すると、血液や組織に溶け込んだ窒素が気泡となって血管や神経を圧迫し、激しい痛みや麻痺、意識障害などを引き起こします 。重症になると死に至ることもあります。
  • 窒素酔い:一般的に水中で深度が30mを超えると、血液や組織に溶け込んだ窒素が脳に影響を与え、酒に酔ったような状態になります 。
    窒素酔いになると、判断力や反応速度が低下し、錯覚や幻覚などの精神症状も現れます。窒素酔いによって、水中での行動が乱れたり、危険な行動をとったりする可能性があります。
  • 酸素中毒:エンリッチドエア・ナイトロックスの限界水深を超えるなどした時、血液や組織に溶け込んだ酸素が過剰になり、酸素中毒と呼ばれる状態になります 。
    酸素中毒になると、頭痛や吐き気、けいれん、意識障害などの症状が現れます。酸素中毒によって、水中での行動が乱れたり、危険な行動をとったりする可能性があります。
  • 気胸:水中で深度が変化すると、肺の空気の圧力も変化します。浮上するときには、肺の空気の圧力が高くなるので、呼気をしながらゆっくりと浮上する必要があります 。
    もし、息を止めたまま急速に浮上すると、肺の空気が膨張して肺が破裂し、気胸と呼ばれる状態になります 。気胸になると、胸痛や呼吸困難、血圧低下などの症状が現れます。重症になると死に至ることもあります。

水中生物に関する危険性

水中には、人間にとって有害な生物が多く存在します。これらの生物に刺されたり噛まれたりすると、毒や細菌によって様々な症状が現れます。以下は、代表的な水中生物に関する危険性です。

  • クラゲ:クラゲは、触手に毒針を持つ生物です 。クラゲに触れると、毒針が皮膚に刺さり、激しい痛みや発疹、かゆみなどの症状が現れます 。中には、アクアリウムクラゲやハブクラゲなど、致死的な毒を持つクラゲもいます 。
  • ウミヘビ:ウミヘビは、海に住む毒ヘビです 。ウミヘビに噛まれると、神経毒によって筋肉の麻痺や呼吸困難、心停止などの症状が現れます 。
    ウミヘビは、基本的に人間に対して攻撃的ではありませんが、刺激を与えると噛みつく可能性があります 。
  • サンゴ:サンゴは、骨格にカルシウムを含む生物です。サンゴに触れると、その骨格が皮膚に刺さったり 切ったりして怪我をしたり、傷から感染症などの症状が現れる場合があります。
    また、サンゴは、水中の生態系にとって重要な役割を果たしているので、触れることでサンゴ自体にもダメージを与えます。
  • ウニ:ウニは、棘を持つ生物です。ウニに触れ 棘が皮膚に刺さってしまうと中々抜く事ができず、傷から感染症が現れる場合があります。
  • フグ:フグは、鋭い歯を持った生物です。人間に攻撃的ではありませんが、フグを捕まえて膨らませて遊ぶダイバーなどに防衛本能から噛みつく事があります。
  • サメ:サメは、鋭い歯と強い咬力を持つ大型の魚です。サメに噛まれると、出血や切断などの重傷を負います。
    基本的に人間に対して攻撃的ではありませんが、手を出すと防衛本能から噛みつく可能性があります。
  • ウツボ:ウツボは、鋭い歯を持つ生物です。一般的には成人男性の腕くらいの大きさのものが多いですが、大きいものだと 人間の赤ん坊の頭くらいの大きさの顔のウツボもいます。
    基本的に人間に対して攻撃的ではありませんが、手を出すと防衛本能から噛みつく可能性があります。
  • ゴマモンガラ:ゴマモンガラは、普段サンゴなどを齧っている強い歯を持つ生物です。産卵期の時のみ 巣を中心に半径数mのテリトリーを作り、そこに入ってきたダイバーを襲ってきます。キヘリモンガラも同様です。

水中環境に関する危険性

水中では、水温や水流、視界などの環境要因によっても危険性が生じます。以下は、代表的な水中環境に関する危険性です。

  • 低体温症:水中では、陸上よりも体温が低下しやすいです。特に、水温が低い場合や長時間水中にいる場合は、体の中心部の体温も奪われ 低体温症と呼ばれる状態になります。
    低体温症になると、手足のしびれや震え、意識障害などの症状が現れます。重症になると死に至ることもあります。
  • 水流:水中では、潮の流れや波の影響によって水流が発生します。横向きの流れだけでなくアップカレント、ダウンカレントなどがあり、水流に巻き込まれると、バディとはぐれたり、目的地から遠ざかったり、エアーの消費が増えたりする可能性があります。
    また、水流が強い場合は、岩やサンゴにぶつかったり、水中にある物に絡まったりする危険性もあります。
  • 視界:水中では、陸上よりも視界が悪くなります。特に、水が濁っている場合や夜間の場合は、視界が極端に低下します。
    視界が悪いと、バディや目印となる物を見失ったり、水中生物や水中環境に気づかなかったりする可能性があります。

人為的な危険性

水中では、ダイバー自身や他のダイバーによっても危険性が生じます。以下は、代表的な人為的な危険性です。

  • 器材の故障:スキューバダイビングには、レギュレーターやBCDなどの器材が必要です。これらの器材が故障すると、水中での呼吸や浮力調整ができなくなります。
    器材の故障を防ぐためには、定期的な点検やメンテナンスが必要です。また、水中で器材の故障が起きたときには、バディと協力して対処する必要があります。
  • パニック:水中では、予期せぬトラブルや恐怖によってパニックに陥ることがあります。パニックになると、冷静な判断ができなくなり、危険な行動をとったり、エアーの消費が増えたりする可能性があります。
    パニックを防ぐためには、自分の能力や経験に合ったダイビングをすることや、バディとの信頼関係を築くことが重要です。また、水中でパニックになったときには、バディやインストラクターに合図を送って助けを求めることが必要です。
  • 他のダイバーとの衝突:水中では、音や気配を感じにくく、他のダイバーとの距離感や速度感が異なります。そのため、他のダイバーとの衝突や接触が起きる可能性があります。他のダイバーとの衝突や接触によって、器材や体にダメージを受けたり、水中生物や水中環境に影響を与えたりする可能性があります。
    他のダイバーとの衝突や接触を防ぐためには、水中でのマナーやルールを守ることや、周囲の状況に注意することが必要です。

スキューバダイビングの危険性への対策

スキューバダイビングにおける危険性に対する対策は、大きく分けて以下の3つの項目に分類できます。

  • 事前の対策
  • 水中での対策
  • 事後の対策

では、それぞれの項目をご説明していきます。

事前の対策

事前の対策とは、ダイビングをする前に行う対策です。以下は、代表的な事前の対策です。

  • ダイビングプランを立てる:ダイビングプランとは、ダイビングをする際の目的や目標、水中での行動や時間、深度や水温などの条件、バディやインストラクターとの役割分担などを明確にした計画です。
    ダイビングプランを立てることで、水中でのトラブルや迷子を防ぐことができます。ダイビングプランは、自分の能力や経験に合わせて作成し、バディやインストラクターと共有することが必要です。
  • 器材のチェック:器材のチェックとは、ダイビングに使用する器材の状態や機能を確認することです。器材のチェックをすることで、水中での器材の故障や不具合を防ぐことができます。器材のチェックは、ダイビングをする前に必ず行い、バディやインストラクターとも確認することが必要です。
  • 体調管理:体調管理とは、ダイビングに適した体調を保つことです。体調管理をすることで、水中での体力の消耗や病気の発症を防ぐことができます。体調管理は、ダイビングをする前に十分な睡眠や栄養をとり、風邪やアレルギーなどの症状がないことを確認することが必要です。また、ダイビングをする前後には、アルコールやカフェインなどの摂取を控えることも大切です。

水中での対策

水中での対策とは、ダイビング中に行う対策です。以下は、代表的な水中での対策です。

  • バディシステムの実践:バディシステムとは、ダイビング中に二人一組で行動することです。バディシステムを実践することで、水中でのトラブルや迷子を防ぐことができます。
    バディシステムを実践するためには、バディとの合図や連絡方法を事前に決め、水中での位置や状況を常に確認することが必要です。
    また、バディとの信頼関係や協力関係を築くことも重要です。
  • ダイビングプランの遵守:ダイビングプランの遵守とは、ダイビング中にダイビングプランに沿って行動することです。ダイビングプランの遵守をすることで、水中でのトラブルや迷子を防ぐことができます。
    ダイビングプランの遵守をするためには、ダイビングプランに記載された目的や目標、水中での行動や時間、深度や水温などの条件、バディやインストラクターとの役割分担などを忠実に守ることが必要です。
    また、水中での状況に応じて、ダイビングプランを変更することも必要です。
  • 水中でのマナー・ルールを守る:水中でのマナー・ルールとは、ダイビング中に他のダイバーや水中生物や水中環境に対して行うべき礼儀や規則です。水中でのマナー・ルールを守ることで、水中でダイバー自身の安全を保ったり、水中環境を守る事ができます。水中でのマナーとルールを守るためには、以下のようなことを心がけることが必要です。
    • 他のダイバーに対しては、水中での合図や挨拶をすることや、適切な距離を保つことや、器材や体に注意するなど。
    • 水中生物に対しては、触ったり捕まえたりしないことや、餌を与えないことや、驚かせないことなど。
    • 水中環境に対しては、サンゴに触れない サンゴをフィンで蹴らないことや、ゴミを捨てないことや、水質を汚さないことなど。

事後の対策

事後の対策とは、ダイビングを終えた後に行う対策です。以下は、代表的な事後の対策です。

  • 器材のメンテナンス:器材のメンテナンスとは、ダイビングに使用した器材の洗浄や保管をすることです。器材のメンテナンスをすることで、器材の劣化や故障を防ぐことができます。
    器材のメンテナンスは、ダイビングを終えた後にすぐに行い、水や砂などの汚れを落とし、乾燥させた後に適切な場所に保管することが必要です。
  • 体調の回復:体調の回復とは、ダイビングによって消耗した体力や水分を補給することです。体調の回復をすることで、低体温症や脱水症などの症状を防ぐことができます。
    体調の回復は、ダイビングを終えた後に十分な休息や水分補給をすることが必要です。
    また、ダイビングを終えた後の24時間は、飛行機に乗ったり高地に移動することを避けることも必要です。
  • ダイビングログの記録:ダイビングログとは、ダイビングをした際の日付や場所、水中での状況や感想などを記録したものです。
    ダイビングログの記録をすることで、ダイビングの経験や記憶を振り返ることができます。

まとめ

スキューバダイビングは、水中という非日常の世界を楽しめる魅力的なスポーツですが、同時に危険性も伴います。そのため、スキューバダイビングする際は、このブログでご説明しているスキューバダイビングについての4つの危険性と3つの対策を知っておくことで、安全で楽しいダイビングをしてもらう事ができます。

読むと難しく感じるかもしれませんが、例えば車を運転する際に「信号を守る」「スピード違反しない」というような事と同じで、スキューバダイビングをする上では ごくごく当たり前の事であり、実際に潜る事で身に付いてきます。

まだ自信のないダイバーさんは、初心者でもちゃんと対応してくれる ご自身に合った親切で良いダイビングショップを選ぶ事で、無理なく楽しく上達する事ができます。

スキューバダイビングは一生続けられるマリンレジャーです。焦らず楽しく続けていきましょう♪

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