バリ島ダイビング&シュノーケリングサービス jellyfish(バリ島くらげ村)でございますm(__)m
今回は、先日記事に出てました“新種の造礁サンゴ”から、サンゴについてサクッとまとめてみましたので、是非ご覧下さい(#^^#)
サンゴの新種が発見されました
先日、こんな記事が出ておりましたのでご紹介致します。
「ヘンゲカメノコキクメイシ」と命名されたこちらの造礁サンゴ、舌を噛みそうな名前ですがwww、記事にある通り、長崎市高島、和歌山県白浜、串本両町、台湾北部周辺の海域でも生息しているとの事。
つまり、以前からずっと居たけど他のサンゴに混ざって特に気にも留められず今まで来ちゃったサンゴなんでしょうwww
それを発見する学者さんがスゴイ!
そもそもサンゴ礁って何?
サンゴ礁って何?と聞かれたら、「サンゴを1本の“木”とするなら、サンゴが群生した“森”がサンゴ礁」、という認識はどなたもお持ちかと思います。
厳密には、サンゴ礁は、造礁サンゴの群落によって作られた地形の一つです。これは、サンゴがその石灰質の骨格を積み重ねて海面近くまで高まりを作る地形を指し、熱帯の外洋に面した海岸によく発達しています。
具体的には、生きたサンゴや貝などの生物の石灰質の骨格(遺骸)が長い年月をかけて積み重なることで形成されます。
世界中の海で見られ、数百年単位で形成されたサンゴ礁もあります。
造礁サンゴって?
今回の新種とされたサンゴの種類と同じ“造礁サンゴ”とは、石灰質の骨格を持つサンゴです。サンゴポリプ(個体)が分泌するもので、成長の過程で層を重ねて形成されます。褐虫藻(ゾウサンゴなど)と共生関係にあり、褐虫藻は光合成を行い、サンゴに栄養を供給します。
造礁サンゴには、テーブル状、枝状、キャベツ状などさまざまな形があり、形だけでなく色、大きさに“縛り”がなく、海域や水深でとにかく多種多様サンゴで、サンゴ礁の基盤を形成しています。これらのサンゴが集まってできたサンゴ礁は、多様な生物が生息する重要な生態系です。
そんな造礁サンゴの、ダイビングやシュノーケリングでよく見る代表的なサンゴを紹介します。
ミドリイシ科:緑色をした種類が多く、球状からドーム状の形をしています。頑丈な単体または群体を形成します。
ハマサンゴ科:球状からドーム状の形が特徴で、水深10メートル前後のサンゴ礁や内湾に生息します。
サザナミサンゴ科:水深10メートル前後のサンゴ礁や内湾に生息します。
ハナヤサイサンゴ科:ヘラジカの角のような強固な枝が張り出した形状をしています。
つまり、ハードコーラル全般が“造礁サンゴ”と呼ばれ、サンゴ礁を作るベースになって、海洋生態系を支えているんですね。
造礁サンゴ以外のサンゴって?
造礁サンゴ以外のサンゴは、まず「ソフトコーラル」と呼ばれる柔らかいサンゴです。
ソフトコーラルは、硬い石灰質の骨格を持たず、柔らかい組織でできている為「ソフト」コーラルと呼ばれています。ソフトコーラルにはさまざまな種類があり、ダイバーやシュノーケラーの目を楽しませてくれる色鮮やかで美しいものが多いです。
イソバナ科:扇状に広がった樹枝状の群体を形成し、骨格は赤や黄色などで、もろく崩れやすいです。
ウミトサカ類:岩礁に付着して生息するポリプが集まった群体性の動物で、群体の形状は棒状、指状、キノコ状、ヤナギ状など様々なタイプがあり、色は赤、黄、橙のものが多いです。
スターポリプ:ウミトサカ目ウミヅタ科で、岩肌に覆い被さるように成長する。ポリプの中心部が星形に見えることから通称「スターポリプ」と呼ばれています。
ウミエラ目:刺胞動物門の花虫綱に属する腔腸動物の群体で、羽ペンのような形をしています。砂泥底などに生息し、海底に直立しています。
他にも「宝石サンゴ」と呼ばれるサンゴがあり、こちらはアクセサリーや置物などにされています。
- 赤珊瑚(サンゴ):地中海珊瑚とも呼ばれ、美しい赤い色が特徴です。
- 桃珊瑚(モモサンゴ):ピンク色の鮮やかなサンゴで、観賞用に栽培されています。
- 白珊瑚(シロサンゴ):白い骨格を持つサンゴで、冷たい深海に生息します。
- 深海珊瑚(シンカイサンゴ):水深100メートル以上の暗い深海で見られるサンゴで、宝石サンゴとしても知られています。
- 黒珊瑚(クロサンゴ):黒い骨格を持つサンゴで、美しい光沢を放つ宝飾品として愛されています。
サンゴって、大きく分けてもこんなに種類があるんですね!
サンゴの役割って?
「サンゴ礁を守らないと!」と言いますが、なぜ守らないといけないほど大事で 無くなったら困るのか、サンゴ礁の役割について知っておきましょう!
サンゴ礁は海洋生物の25%が依存する「海の森」として、多くの重要な役割を果たしています。以下にその役割を詳しく説明します。
- 小型生物の隠れ家:
- サンゴ礁の複雑な地形は、小型の生物の隠れ家になります。捕食者から卵を隠すこともでき、絶好の繁殖場所としても機能しています。
- 安住の地:
- 礁が防波堤となって外海の高波をせき止めているため、礁の内側は波が穏やかです。泳ぐのが得意でない生物にとって過ごしやすい環境です。
- 安定したCO2濃度:
- サンゴは体内に褐虫藻という単細胞藻類を共生させており、光合成を行いCO2を吸収してくれます。結果的にサンゴのおかげでCO2濃度が安定しているといわれています。
- 綺麗な水質:
- サンゴは粘液を放出し、水中の有機物を絡め取り沈殿させます。常駐する微生物や動物の摂食活動で水質が清浄に保たれています。
- 豊富な食料源:
- サンゴ礁は小型の生物が集まるのと同時に、それを餌とする大型の生物にとっても豊富な食料庫です。
これらにプラスして、ダイバーやシュノーケラーの目を楽しませてくれる 色とりどりで美しい海景を作ってくれています。サンゴ礁は、海洋生態系を支え、多様な生物(ダイバー・シュノーケラー含むwww)にとって重要な場所なんですね!
サンゴ礁が減少している主な原因
ダイバーやシュノーケラーの目を楽しませてくれ、水中生物との共生関係で海洋生態系を支えてくれているサンゴ礁ですが、世界中の海からサンゴ礁が減少しているというのは、周知の事実かと思います。
世界のサンゴ礁が減少している主な原因は以下のとおりです。
- 気候変動:
- 海水温上昇: 気候変動により海水温が上昇しています。これはサンゴにとってストレスとなり、サンゴ白化(共生藻類の喪失)を引き起こします。
- 酸性化: 二酸化炭素の排出により海洋の酸性度が上昇しています。酸性環境はサンゴの骨格形成に影響を与えます。
- 人間活動:
- 沿岸部の開発: 沿岸地域の過度な開発により、サンゴ礁の生息地が失われています。
- 乱獲: 魚や貝などの乱獲がサンゴ礁の生態系に影響を及ぼしています。
- 汚染: 河川からの農薬や排水、プラスチックごみなどがサンゴ礁に流入し、環境を悪化させています。
これらの要因が組み合わさり、世界のサンゴ礁は危機的な状態にあります。
「サンゴ礁を守る = 自分たちの生活を守る」
サンゴ礁を守る為に、今 私達に出来る事は何でしょうか?
考え、少しづつでも実行しましょう!